私が田舎暮らしで住んでいた賃貸物件は”地元の農家の方と直接交渉で貸してもらう”という方法で見つけました。
大家さんは歩いて5分程度のご近所に住んでおり家賃の支払いは「手渡し」でした。一応毎回の支払い時に領収証らしき物は書いてくれていたので安心できるものでした。
田舎暮らしで家賃を大家さんに直渡しする
私が毎回の家賃支払い時に楽しかったのは田舎の現地の生活を垣間見れることでした。大家さんの家にに行っても大抵は誰もいません。ドアに鍵もかけずに窓も開けっ放しでいかにも田舎です。
大家さんは80歳前後の老夫婦だったのですが、しっかりしており会話もきちんと噛み合います。(そうでないと家は貸してもらえませんがw)
家にいない時は畑かハウス(ビニールハウスのことです)あるいは、土蔵で作業していることもあったので、そこら辺を探していると程なくして見つかります。
・家賃を支払う前には必ず”しきたり”がある
ここは田舎なので家賃を払ってお終いというわけにはいきません。まずは家に上げてもらってお茶とお菓子が出てきます。
天候の事や畑のこと、健康のことなどにも話題が及びます。ひと通り十分に話し終えてからやっと家賃を払って領収証をいただいておしまいです。
毎回の楽しみは”おみやげ”をいただけること
畑に作物がある時期には大抵何かしらのお土産をいただきました。その中で私がもらって嬉しかったのは枝豆とバジルです。どちらも都市部で買うといい値段の物ですが、ここは田舎なので惜しげも無く分けてくれます。
ご老人だからなのでしょうか?私が孫くらいの年齢だったからなのでしょうか?「何か持たせてあげたい」という気持ちが強かったのかどうか分かりませんが、以前にこんにゃくゼリーを頂いたことがありました。
ここまでは普通の話なのですが賞味期限が何と2年過ぎているものでした。田舎の時間はゆっくりと過ぎゆくものです。
もらってしまって困ったものの、私の相方は食べても大丈夫だったのに私はお腹を壊してしまいました。もらうものによっては色々ありますが、安く家を貸してもらっているので毎月のイベントとして捉えていました。
他の友人達の話を聞くと大家さんによってはケチな方もおられるようなので、私たちは恵まれている方なんだなぁと実感しました。
「家を貸す」という行為は田舎のある人々にとって一種のステータスなのかなぁと感じています。実際大家さんも大々的に農家を営んでいたので金銭的には困っている方ではありませんでした。
投資というよりかは一種の趣味だったのでしょうね。