ほうきとちりとり

田舎というのは本来「助け合い」の精神から成り立って人々が暮らしているもので今現在もその名残があります。私が田舎で目にした2種類のボランティアを紹介します。

道路清掃のボランティア

私の住んでいた村は年に2回程道路掃除のボランティアに駆り出されることがありました。私自身田舎の人々が普通に暮らしている地域にいたので回覧板が定期的に回ってきます。

※私の住んでいた地域では道路愛護という名前でした。

「村の道路清掃の案内」を見たからには出席しなくてはなりません。出席しないとどういうことになるのか知りませんが、罰金を払わなければならないという噂を聞いたこともあります。

5月と11月頃の比較的過ごしやすいシーズンの日曜日の朝に行われます。一家総出で参加しなくてはならないわけではなく、家族の中の一人が参加すればOKです。

村は各地域ごとに分けられて、その地域ごとにスタート地点があり、目的地までの道路を竹ぼうきで一斉に掃きます。

別に参加すれば良いわけで、あまり真面目じゃない人たちもいましたがお咎めなしでした。自分で言うのもあれですが、私は比較的真面目にやっていたほうで、いつも集団の前方をほうきで掃き進んでいました。

近所の神社から始まり、公民館まで行けば終わりです。

私は終わったらさっさと帰りたい方なので、軽く挨拶をしてすぐに退散していました。すると近所の人が親切にもご褒美の飲み物をくださいました。掃除が終わると皆んなに配っていたんですね。

年に必ず二回あるので、引っ越してきたばかりの時期にデビュー戦として出ると、「あの人は誰なんだ?」と地区の人がヒソヒソ話をします。(本人には聞いてこない)

それで隣近所の人が代わりに答えると地区では認知される感じでしょう・・

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もう一つは葬式です

村の中には各部落があり、大きな部落だとさらに「組」に分かれます。大抵組内でボランティアなどの行事を行います。

村は基本的に年配者(高齢者)で構成されているので定期的にお年寄りの訃報に接することがあります。そうすると組内全体の女性たちが公民館に一斉に集まり、葬式の準備をします。

具体的には葬式に来る人たちに振る舞う食事を作るお手伝いです。ここの部分は記憶が定かではありませんが、私は一回も声を掛けられたことがありません。(行くつもりは毛頭ありませんでしたが)

普段は人のいない公民館がここぞとばかり賑わいます。一日二日組の女性たちが集まって楽しそうに(?)料理を作っています。村の人たちにとっては定期的なコミュニケーションの場なんでしょうね。

村の中に住むとこのようなボランティアに駆り出されます。男性だとその他消防団や祭りの手伝いといったところでしょうか。

まぁこれらに関して出るか出ないかは本人が決めればいいんじゃないかと思います。道路の掃除ならまだしも、祭りや葬式に関しては各人の考えがありますのでねぇ・・